2010年11月5日金曜日

八戸北高校,COP10生物多様性交流フェアでゲンジボタルDNA研究発表


2016年7月11日追記
7月8日に始まったTBSの新しいドラマ・神の舌を持つ男,第1話「殺しは蛍が見ていた」のホタル関連部分は,私が監修をした。

その中で,主人公らの後ろに設定されたホタル研究のポスターのひとつに,このブログで述べる八戸北高校の研究成果が取り上げられ,ちらっとだが,テレビに出た。ただし,ストーリーはフィクションなので,八戸北高校の名称は出なかった。

以下のページ参照。

ドラマ神の舌を持つ男・殺しは蛍が見ていた,辰野町がモデル

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生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)関連イベント「生物多様性交流フェア」で,青森県立八戸北高校の生徒がゲンジボタルの遺伝子研究の成果を発表した。

全国各地のゲンジボタルのDNAを調べて,在来のものか,移入されたものかを判別するという研究。

生物多様性保全が重視される今日,若い世代にこのような研究をしてもらったり,それに興味を持ってもらうことは非常に大切である。

指導したのは,福井工業大の草桶秀夫教授。
草桶氏は長野県辰野町の移入と在来ゲンジボタルのDNAを初めて調べた研究者でもある。

従来,このような移入が行われると,在来種との間での交雑が問題となる。
しかし辰野町松尾峡の場合,交雑は起きず,移入したゲンジボタルが在来ゲンジボタルを滅ぼしてしまったことを明らかにした。

つまり松尾峡では,地元のゲンジボタルを保護して増やしたのではなく,県外から移入して増やしたことを遺伝的にも明らかにしたのである。

辰野の結果も含め,今回の八戸北高の成果を,日本のゲンジボタルの多様性を保全する上で役立ててもらいたい。

八戸北高は文部科学省指定のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)。
長野県でゲンジボタル研究に関わる自分としては,長野県内のSSHにもこのような研究をしてほしかった。

この研究のことは,私の地元,諏訪地域の市民新聞グループ各紙にも掲載された。
母校,諏訪清陵高校もSSHだが,あまり関心ないようだったが・・・