2011年8月22日月曜日

第7回信州ホタル保護連絡会無事終了

昨日8/21小諸にて,第7回信州ホタル保護連絡会無事終了



地元だけでなく,松本,長野,千曲,佐久などから来て頂き,ありがとうございます。

伊那地域からの参加者がなかったようで残念。

三石先生(最前列右から二人目)は,もう80歳近いが,相変わらず元気。
35年前の,私の高校時代と全く変わらない好奇心。それが,先生のエネルギーの源だろう。

県自然保護研究所の北野さんが,コモチカワツボが,辰野を含む天竜川や松本・塩尻など犀川水系で広がりつつあると指摘。困ったことだ。

県内で辰野,上高地に続いて,他地域でも野外に移入個体の放してないか心配する声も出た。

2011年8月18日木曜日

辰野町なんと下品な町役場



最近発行された日本甲虫学界の新和文誌「さやばね」に高田兼太による興味深い論文(高田,2011)が発表された。

文化昆虫学観点からホタルを考察したものだが,私が興味深く思ったのは,カブトムシとホタルを比較して論じた点である。

両者とも日本人は非常に馴染み深い虫であり,その人気度は,少なくとも甲虫類の中では群を抜いている(Takada, 2010)。しかし,高田(2011)は,ホタルが文学作品,特に,俳句に多く登場することに注目した。

その結果,カブトムシは大衆文化や趣味的文化に重要な役割を果たしているが,ホタルは,より上位の文化に影響を与える虫である,と結論している。

なお,ホタル類をさらに種別に分けて,その注目度を調べた高田による論文も最近出版されている(Takada, 2011)。

では,ひるがえって,移入ホタルで観光事業を展開する辰野町役場の例を見てみよう。

在来ゲンジボタルを絶滅させ,ヘイケボタルの生息地を駐車場や遊具施設と化し,見栄えのする関西系移入ホタル鑑賞で観光事業。しかも,ホタルを保護し増やしてきたと盛んに宣伝するが,移入して増やしたことは一言も言わず,ホタル保護金と称する鑑賞料を徴収する。観光客に言わないことが地域のためになるなら良いじゃないか,との声も聞く。

ホタルを愛でる日本人の心を打算的に利用している辰野町役場,なんと下品な文化を持つ役場であることか。

参考文献

Takada, K.(2010) Popularity of different coleopteran groups assessed by Google search volume in Japanese culture - Extraordinary attention of the Japanese to "Hotaru" (lampyrids) and "Kabuto-mushi" (Dynastines) (cultural entomology). Elytra 38: 299-306.

高田兼太 (2011) 甲虫と人間の文化 - ホタル科の文化昆虫学概説. さやばねNS 2: 25-31.

Takada, K.(2011) Popularity of different Lampyrid species in Japanese culture as measured by Google search volume. Insects 2, 336-342.

2011年8月8日月曜日

辰野町・鴻の田のゲンジボタルの無残な姿


長野県上伊那郡辰野町では,観光用に移入した外来種ゲンジボタル(西日本型)が,松尾峡で手厚く保護されている。しかし,その移入政策によって,そこに昔から生息していた在来種ゲンジボタルを絶滅させてしまった(辰野の移入(外来)ホタル 生物多様性の喪失へ)。

一方,辰野町東部の鴻の田には,この貴重な在来種ゲンジボタル(中間型,フォッサマグナ型)が現在でも生息しており,(辰野の在来ホタル:辰野に元々住んでいた自然のホタル),今年(2011)も確認した。

しかし,鴻の田ゲンジボタルは手厚く保護されているとは言い難く,写真のように,3面コンクリート張りの水路に産卵するメスも多い。このような卵は,ほとんど生育しないであろう。




無残やな側溝の中のゲンジボタル