2010年11月7日日曜日

長野県生物多様性地域戦略は,いかにも,お役所目線では?

朝日新聞の長野県面(2010年10月31日)で,同県が生物多様性地域戦略の策定に着手し,それに関する懇談会の開催を希望する団体を募集していることが取り上げられた。
http://www.pref.nagano.jp/kankyo/hogo/biodiv/youryou.pdf

しかし約2ヶ月たっても,応じてきた団体は少ない,とのことである。

ある森林保護団体は「いきなり生物多様性と言われてもよく分からない」と話し,県自然保護課は「趣旨がうまく伝わっていないのかも」と戸惑いを見せている,とのことである。

長野県自然保護課の発想は,いかにも上から目線で,県民に一方的に要請しているだけのような気がしてならない。

例えば千葉県の場合,「生物多様性ちば県戦略」の策定に当たっては,

まず,H18年にタウンミーティングが県内各地域で20回開催され,H19年に県民会議が設置され,戦略の内容が提案された。

「行政が素案を示すのではなく白紙の段階から政策提言」が行われたという。
http://www.biodic.go.jp/biodiversity/initiatives/docs/u001/sub_c003/06.pdf

県民会議実行委員は,その後も随時募集され,団体であろうと個人であろうと,誰でも登録できるようになっている。
http://www.pref.chiba.lg.jp/syozoku/e_shizen/tayosei/kenmin/bosyu22.html

一方,長野県の場合はどうだろうか。

生物多様性戦略のタウンミーティングなど聞いたことがない。
私が見逃してるのかもしれないが,少なくとも,県内各地で行われたということはないようだ。

また,長野県生物多様性地域懇談会は,なぜか,「5名以上の団体で申し込み」となっている。
http://www.pref.nagano.jp/kankyo/hogo/biodiv/youryou.pdf

このように,長野県生物多様性地域戦略の策定に当たっては,県民ひとりひとりに目を向け,全員に参加してもらうという意識が希薄なのである。

相撲を知らない人を呼んできて,「土俵を作ったから,相撲をとれ」と言っているようなものだろう。

これでは,前述の森林保護団体の「いきなり生物多様性と言われてもよく分からない」という感想も,当然である。

長野県自然保護課は,

1.生物多様性と何か
2.その保全に当たっては,何が問題となっているのか
3.私たちに何ができるのか

を,県内各地に出向くなり,市町村役場に頼むなりして,県民に「直接説明」すべきであろう。

そうしなければ,生物多様性地域戦略の策定は,結局,役所の仕事,県民には直接関係ないこと,となってしまう気がする。